皆さんは冷たい飲み物やアイス、熱いお茶を飲んだ 時、キーンと歯がしみたことはありませんか?
実は歯が しみるのは「むし歯」だけが原因とは限りません。
「知覚過 敏」という言葉をテレビのコマーシャルで耳にしたこと があるかもしれませんが、この「知覚過敏」がその原因 なのかもしれません。
今回はその知覚過敏の予防&治療法をお教えいたします。


 さて、なぜ、知覚過敏になると あんなにも強烈にキーンとしみるのでしょうか。それ は、歯を覆って守っているエナメル質が部分的に失われ ているからなのです。
エナメル質は大理石のように硬く 歯の表面を守っているのです が弾性がなく、もろいために歯 ぎしりや噛みしめで「ヒビ割れ」ができやすい性質をもっていま す。


 人間が噛みしめるとその力は時 には100kg以上もかかり、その 歪は歯の根元付近に集中しま す。それによって微細なヒビ ができ、さらにはエナメル質 が欠けてきます。
参考:斧を持った小人 あなたの知らない”toothware
 そうします と、エナメル質に覆われてい た象牙質が露出します。象牙 質には象牙細管といって、歯 髄から伸びている神経の線維が入り込んでいる管があり ます。そのむき出しの象牙細管に冷たい水などがしみこみます。その結果、その穴を通じて歯の中にある「歯髄」いわゆる神経を直接刺激します。この神経は三 叉神経といって、脳に直接繋がっ ているため痛みが激しいのです。
 さらに、こうした症状が進んでい くと冷たいものだけではなく、熱 いお茶を飲むたびに、さらには甘 いもの、酸っぱいものを食べるたびに飛び上るよう な痛みが出るなど、慢性化すると楽しいはずの食事 やお茶の時間までつらくなってしまいます。このス トレス社会の日本では実に4人に1人に症状があると いう身近な問題でもあります。
 他にも知覚過敏の原因は、下の絵のような原因でも起 こる可能性があります。

さて、しみる時どうする?

1.知覚過敏と診断をうける


歯周病が進行する と、歯ぐきが下がり エナメル質で覆われ ていない分しみやすいです。もちろん知覚過敏だと思っていても実際にむし歯があるかもしれません、そのためきちんと知覚過 敏という診断をうけましょう。


2.原 因 を 考 え る。


日常で歯がしみる原因になりそうな習慣は ないでしょうか?
お仕事中にモニターとに らめっこ。その時ひょとしたら上の歯と下の歯が接触していないでしょうか?極々よわい力でも長時間加わると歯にダメージが加わります。20〜30分ごとに確認してみて、そのような状態の時は『息をフーッと吐いてください』そうするとくっついていた上下の歯が剥がれます。
 そのほか知覚過敏用の歯磨き粉を使用 したりするなど、ケアの方法を変えること が有効の場合もあります。


3.歯科医院での対応


しみ止め」のお薬を歯に塗ってもらう

  ただし即効性が無い場合も多いので繰り返 し塗ることもあります。薬効によって種類もあるので、1回で効果が感じられなくても諦めないでくださいね。

ナイトガードを使用する

  歯ぎしりは自分ではやめることができない ので、プラスチックやシリコンのマウスピース を歯にかぶせて夜間お休みになることで、上下 の歯が互いに直接ぶつかり合うことをさけ ることができます。自分は歯ぎしりをしていないと思っている方も、だまされたと思って使ってみてください。きっと、マウスピースが傷がついたり、削れたり、穴があいたり、証拠が確認できます。

神経(歯髄)をとる。

  『もう我慢できない!!こんなに困るなら神経をとって欲しい!!』こんな思いをされているからもいらっしゃるかもしれません。でもちょっと待ってください。これは本当に最後の手段です。上記の後戻りのできる対策から始めていきましょう。神経をとる必要が実際にあることはほとんどありません。歯医者さんからの申し出があっても是非セカンドオピニオンを受けましょう。