さて、皆さんはなぜ歯科医院は予約制なのだろうと考えたことはありますでしょうか? 熱が出て病院に行くのに、「事前にご予約をされていますか?」などと聞かれることは無いと思います。ご主人が行かれ ている床屋さんは予約がないのに、お嬢さんがいかれている美容院は予約制かもしれません。一体何が違うのでしょう か?歯科医院においても、その昔は、朝から並んだという経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。また、「予約 の時間から 1 時間も待たされたわ」などという話は今でも耳にします。


 今回は私たちの思いと願いを少し聞いてください。
実は一般的に歯科医院に当日、いろいろな事情で来院されない方 は 2 割近くいらっしゃいます。そのため殆どの歯科医院では、主に経営的な都合上で、そのことを見込んで実際に適切 に診察できる人数より多めに予約をとっています。
 そのため、「予約時間通りに来たのにいっこうに診察が始まらない」 などということが起きます。それは忙しい現代人にとっては社会的ロスにつながると思うのです。私自身も正直に言う と、病院になるべく行きたくないのは「時間が読めないから」です。
 もちろん医療側からの意見もあります。音楽のコンサートでしたら、観客が 100 人でも一人で演奏できるかもしれま せん。お料理ならば 10 人同時に提供できるかもしれません、ところが医療は「一対一」の関係です。プライベートな 話を 10 人の患者さんの前で聞くことはできませんし、手術台を 3 台も並べて同時に手術するのはブラックジャックでも 行わないと思います。何より感染予防の点からも問題があるのは容易に想像できるでしょう。

その一方、実は歯医者 さんはすごいことをしていると自負しています。何より外科処置をするのに、患者さんに入院をさせませんし、 治療期間中に日常生活ができるように配慮し、リハビリまで手掛けます。言い換えると生活の医療といってもい いかもしれません。それを、予約時間になったら開始して、予定していた時間が経ったら終了しないといけませ ん。「思ったより、難手術で予定より 3 時間かかりました」なんて言ったら次の予定の方はぷんぷんですよね。
 そ れでも、私たちは事前に機材の準備をし、入念に段取りを確認し、材料の手配をして人繰りをし、診療に望んで いるのです。うっかり、ご予約を忘れてしまったというお話も日々ございます。
 そうしますと、その分だけ皆様 の治療の進行も遅くなってしまいます。このような残念なことがないよう、当院では事前にメールやお電話を差 し上げています。 また、現実には突然のお子さんの発熱や、急なお仕事などがあることも重々承知しております。お分かりしだい、 メールや留守番電話で構いませんのでご連絡いただければ、ウェイティングされている方へご連絡することもで きます。お教えいただけると私どもはもとより、お困りの患者様も大変喜ばれると思います。 皆さんが菊地歯科の施設とスタッフを共有している・・・・そんな考えもできるかもしれません。
 言い換えれば、 皆さん一人ひとりが私たち菊地歯科を支えて下さっているのです。これからも、友人のように皆さんのお話を伺 いながら、家族に行うように安全で真面目な医療を心がけたいと思っています。まだまだ足りない部分が多く御 座いますが、ご理解ご協力のほどお願いいたします。また、この件に限らずご意見も是非お願いいたします。
 また、現在、私どもは原則、ホテルや飛行機と同じようにキャンセル料をお願いしております。合わせてご理 解くださいますようお願い申し上げます。